2012年12月18日火曜日

なぜ、UKネット通販は世界で一番上手くいっているのか?

上の図は2011年の一人あたりのネット通販に費やす消費額を示している。ご覧の通り、UKが世界で見てもダントツの一位である。

2011年のデータで見ると、日本が527ポンド、アメリカが620ポンドに対してUKは1083ポンドであることがわかる。

ポストン・コンサルティングのレポートによると2015年までにはUKで消費される実に24%がネット上で行われると予測がある。

このUKの強さの理由ななんなのか?簡単だが理由をいくつか考えてみた。


理由1.英語の優位性

まずは言語が英語であること。多くの新しいネット通販のシステムや販売技術がアメリカで生まれているが、それをそのままUKで適用できるのは大きな利点だ。

また、英語が世界の第2言語となっていること。実際に北欧の国ではUKがネット通販市場の選択となっており、UK国外からの購入も多い。AmazonもUKをオペレーションの中心と位置付けている。

理由2.流通の優位性

アメリカの面積はUKの39倍。人口密度はUKより7倍低い。
この点においてUKの物流効率はアメリカに比べ非常に良いということになる。

このことは物流業者にとっては一律の配送料率を設定しやすく、ユーザーに受け入れられる要因になる。一方、販売側にとっても商品を保管している場所からの商品移動が短くてすみアメリカに比べて配送コストが抑えることができる。

理由3.デビットカードの優位性

UKでのデビットカード普及率はネット通販において利点になっていることは間違いない。
UK消費者がデビットカード利用に対する満足度は世界のどの国に比較しても高い。

現在、UKでの商品購入(ネットではなく全体)には実に48%がデビットカードが利用されている。これは未だに現金払いを好むどのヨーロッパの国々よりもその利用率は高い。

理由4.ネット通販規制の優位性

UKのネット消費者はオンラインで商品を買うことに不安を感じていない。
これは、UKのネット通販規制でネット通販会社は商品受領後7日間以内はなにがあっても返品を受け付けなければならいという規制がある。

実際にUKのネット通販会社は消費者の満足度を得るために、さらに長い返品期間や返品に掛かるコストを無料とする等しのぎを削っている状態である。

この動きは明らかに消費者にオンラインでの購入を促進する効果をもたらしている。

理由5.IT環境の優位性

OfcomのリポートによるとUKの消費者はサービス料金に他国に比べて費用が掛かっていないという。これは更なるサービス利用を促進し、結果としてネット通販へ流れ込んでいる。

上記グラフの通り、UKのスマートフォン浸透率は北欧を除きどのヨーロッパの国よりも高い。モバイルからのネット通販が盛り上がる中、これは確実に追い風となっている。



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